翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

海陸世話日記 - 翻刻

海陸世話日記 - ページ 19

ページ: 19

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四ツを取持宿藤七に申けるは後にもし貴方の/足(アシ)も ひ申る事あらは其時亦御目にかゝらんと七月四日に八の戸 を去同十日には面目はなけれ共又本の大畑へこそ帰りける 乗捨舟の事なれは金はなし諸道具とてもなし 又水主/養(ヤシナ)ふ便もなし一/重(ヒトヘ)の/肌(ハタ)さへかくし兼たる 体なりされとも爰に新保京江州沢山の知音近付 を頼んて金をかり五百積の/弁才(ベザイ)船を造りける 又佐竹にて宿を頼み橋船に板を取付三四百積 の組船を取立る此二の船にて弟共を乗せて 登すへきと夜を日に継て急く我は亦目の前に 船を切とられて剰奈山秋本か唐迄もゆけと 笑ひし事の/骨髄(コツズイ)に入て無念なりそれ神は正直の 首に宿り給ふときく是より江戸へゆき御評定 所にて御断を申上候彼者共を船の敵にとり金浜 にさらすへし去なから今佐右衛門殿こそ相手なり 大名の事なれは却而越度になり江戸にて殺さるゝ もあらんか左ある時は国本におはしぬる親達に思ひ をかけ亦人ハ損の上のけんかなと笑はん事も口惜し