翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

海陸世話日記 - 翻刻

海陸世話日記 - ページ 27

ページ: 27

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鹿の/臥戸(フシト)となる人間の一生唯/夢現(ムゲン)の如し誰か百年を 経る人あらんやしらさる昔をおもひつゝけてかくいひ しもおかし「いにしへの花の宿りも散過てたた草ふかき 野へと成ける夫より/築地(ツイチ)に上り四方を/見廻(ミマハス)に西ハ衣川北 上の大河桜川東は沼にして巌壁也中〳〵かかる名城 の一時に/亡(ホロ)ひしは御運の末やらん誠に大将と申は仁有智 あり勇あり礼を/篤(アツ)ふして人をなつけ民を/憐(アハレ)む古今にも 又有かたし相/従(シタカ)ふ人迄も/爰彼(ココカシコ)にて手柄を顕し 一人当千の勇士なりされは天の時は地の利にしかす地の 利は人の/和(クハ)に不如といへり又大敵する事なれは遂に 討死し給へるとや大将北の御方若君の御最期は 爰やらん鈴木兄弟兼平か討死はかしこやらんと/独言(ヒトリコト)して 「将ニ見ル高舘形影ヲ/詒(ノコス)古今ノ名将/喪亡(サウホウ)ノ地山川 不_レ/答(コタエ)思悠々惜ヤナ勇士徒ニ為_二戦死_一 ̄ヲ夫より南の山 /続(ツヽキ)に泉か城を見たり忠平に兄の方へもなりはせて妻 諸共に捨ん命をはやけふの日も西に/傾(カタフ)く名残おし くも高館は跡に成沢打過て/往来(ユキヽ)の人の集るは一のせき 屋のかり枕鳥諸共に出の里玉水は名のみ有明の