翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

海陸世話日記 - 翻刻

海陸世話日記 - ページ 30

ページ: 30

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者此所始て一見致す也といへは扨は遠国の者也 爰へ来るへし是ハ/金輪際(コンリンサイ)より之/涌出(ユ シユツ)せし切通の岩屋 なり扨あれは千体仏是はふじ池如来堂能々拝めと ありし程に実や此所は中〳〵凡人の見立にあらす 空海のいにしへ此所に下向有之衆生罪悪さかりにて 八万四千の煩悩のきつなをよりし里と打切てごんぐ しやうとの道に入しめんか為にひらき給ふとやそれより 浜に下り海上遥に見渡せはさぶさの大嶋沖に 横引それより三里の入海に嶋は百々をかさねたり 其折ふしは塩干潟嶋々は皆うき出或は木有嶋も有又は 青苔岩をつかむもありさて嶋あひの帆掛舟はかそふるに暇 あらす嶋あひの雲の梢をつたひ手くりする海士小船は /盆山(ボンサン)に雲をうゆるか如し也いかなる絵師も筆にはいかて及ふ へき誠に一時の栄耀に千とせをのふとはかゝる事をや 申へきあら面白やとうち詠め口を開き目をひそめ万のうさを うち忘れ浜の真砂にはらはひしていつくにもかゝる名所は よもあらし是そ誠に奥の京かな狂歌とやらん口すさみ また一綴とておかしき事そ思ひ出ける「/遥(ハルカニ)看_二 ̄レハ海上_一ヲ