翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

海陸世話日記 - 翻刻

海陸世話日記 - ページ 64

ページ: 64

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付て上りたり彼かよく見たりといふは其方の船大畑沖にて乗捨 諸道具もぬけ〳〵になり多分は沖にて捨る其後の/寄(ヨリ)風に船 つふれて寄たり切破たる証拠もなく又取隠したる証拠もなし 其上八の戸にて奈山秋本に向て日本になき仕置とは何を以いふそ 今彼等を出し押合て/言(イハ)すそ偽ならは/遁(ノカ)さしと扇を打て申さるゝ 我少もさはかす如仰其四郎左衛門こそ/実(マコト)に船の作法よく知たる者にて候 其前は大畑にて私も念頃に仕たり今度彼がおぶ川のまさや 彦十郎方にて我に告ていふやう其方か船を代官船奉行が 下知して/近在(キンザイ)を集め斧鐇にて散々にうち/破釘(ワリクキ)/鎹(カスカイ)諸材木 綱碇は申に不及諸道具迄馬牛に付させ市川の山奥山本 の田の中なとに隠す今日/漸(ヤウ〳〵)埒明たりあの舟めは百姓たをしそと /湊(ミナト)村の藤平と云者がいひたりか様の事は日本の内にはあらし 其方か船は新艘やあたら事やと念頃に語る其四郎左こそ 身方の中の敵なれ今是へ御出し候へ我に向てちとも異儀ずく 事あらしはや〳〵出し給へやとたゝみかけて申す/流石(サスカ)山田も 大膳殿の城代をする程の人なれは少もつまりたる気色もなく 大にせき払ひをして船頭それほと身に/誤(アヤマな)り有者は其方と 対決せんとてよも来らし其四郎左衛門か/言(イヒ)たりとて其方か口に