翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

海陸世話日記 - 翻刻

海陸世話日記 - ページ 7

ページ: 7

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さんといふものに成てふる程に其ひゞきにねふんこみ よりさきてわやうとり船と成る今はかうよとみえたり 去共彼船/津軽(ツカル)/十三(トサ)にて好のことくに/造(ツク)り未三年 を不過其上船のしたゝめはよし中〳〵とけもせす船に 子細はなけれ共うとり船なれは水主なしまた何 十里の沖かもしらす扨も此/成行(ナリユキな)/果(ハテ)は何とかなる へきと思ふうちに其日も/漸(ヤウ〳〵)暮にけり/翌日(ヨクジツ)風なき 波も静まりける然れとも/柱(ハシラ)立てはせよるへき便もなく 只米を/直(ジキ)に/喰(ク)ひてむなしくけふも暮明日も又/過(スキ) なんとおもふ心の誠に/羊(ヒツジ)の/歩(アユミ)をなすに/似(ニ)たり無 念といふも余り有/兎角(トカク)する程にはや六月五日に 成にける水主共一所に/集(アツマ)り居て評定しけるは いかに/旁(カタ〳〵)よけふはや三日食はせす水は不_レ/呑(ノマス)事の 外/疲(ツカ)れたり此体ならは今一両日はよもこらへし 我も人も此二十余人は皆/餓(ウエ)て死なんす事の/口惜(クチヲシ) さよ/古郷(コキヤウ)の/親(ヲヤ)兄弟/舅(ヲチ)/姨(ヲハ)/甥姪(ヲイメイ)/従弟(イトコ)/等(ラ)が /歎(ナケ)かん事社かなしけれいさ我人のさんけ物語 すへし先我は少年より人の物はぬすまねと時々