翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

海陸世話日記 - 翻刻

海陸世話日記 - ページ 84

ページ: 84

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きらねは申/訳(ワケ)はなしと怒る彼残りし者共もばら者/仕負(シマケ) ば遁さしと刀をくつつけ待かくる流石船頭等もはら者かく と名乗程の者にも少もおそるゝ気色もなくきやつか/抜(ヌキ) とらはたゝき落せとさしがひなとをふり廻し互に珍事 に及ふに面の番所より/突棒(ツクホウ)さすまたを以て二三人走り来て 是は狼籍や先御飛脚衆堪忍あれ惣して宮の渡し舟め 是に不限度々の事なれは必桑名へよせましと怒り頓て 船人追返す当座の口論なれは互にいかりをしつめ我々も町へ出 支度をして又打つれてそ上りける/危(アヤウ)き桑名を立出てやかた 町へ出大福の村打過てやなか村/往来(ユキヽ)の人もあふ気の里あさけかき 里松寺もとみたの宿と聞程に暫く立て見とち川四日市こそ /末(スヱ)川の土橋こえて見渡をは浜田の宿のあかつかを行かふ駒も 追分の爰にて彼はら者に暇乞して我独伊勢海道へそかゝ りける/白粉(シフコ)の町に来てみれは/冨(トミ)たる家の有様か語るに言葉も /有磯海(アリソ ウミ)にかけ並へたる舟共は/日和(ニハ)を松寺/臥拝(フシヲカ)みされは丹後に聞え たる由良の湊のさんしやうが召仕ふたるこはき社継母の/讒(サン)により竹 のふしきにこらを出しそや昔語りも跡みれは猶も思ひはうき田川/閑部(カンベ) の宿に秋の田のかりほの庵の苫屋こそ/畔(アゼ)に残りて有間の里あのゝ