翻刻
【右丁】
《割書:し疑らくは古へ本邦|の倉廩又如此乎》
米廩之図【米廩の図二点】
屋舎 是亦本邦の家居に同し云屋を作る皆甚高から
ず以て海風を避く地を去ること必三四尺許以て地湿を
避く民間屋を作る一間毎に瓦脊四出し亭子様の如し
門窓皆戸枢なし上下限皆双溝道を刻し門扇を其中に
設け左右に推移して啓閉をなす 室中席を以て草を
【左丁】
裹む厚さ寸許縁に青布を以てし室中に布満《割書:即此方の|畳なり》
室に入れば必三板を脱す故に脚踏緜と名く王宮より
民間に至て皆然り 壁は板を用ゆ粉墁の牆なし多く
研花重の粉箋或は白色或は白地緑花なる者を用て之
を糊す《割書:即板羽目にして|唐紙を張るなり》 竹簾極て粗なり細竹全幹を
以て之を編む屋簷の四周に掛く《割書:即葭簾|と云か》
假山 屋中軒を開く多旁に向ふ或は東或は西庭院中
小山石樹を設く黄楊烏木檜松の類必す剪束整齊にし
て或は方或は円層々として致あり茸草茵の如く極て
細く軟柔寸許を結て土を連て散ぜす山の上に布満つ