翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

神昌丸漂流問答 - 翻刻

神昌丸漂流問答 - ページ 4

ページ: 4

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永寿院桂川甫周列座是等曲事お尋訪すべき旨お 命せらる次に御目付中川勘三郎矢部彦五郎此両人は今日の 執事也 御座の御後には御小性御左之方には御小納戸 群居(むれい)けり扨/白砂(しらす)に床几(しやうぎ)二脚お据える是は彼の二人の者の為に もふけたる也扨午之初刻に喃々たる頃幸太夫磯吉を被召出候 幸太夫齢イ四十二髪お三ツに組て後に垂れ黒き絹にて巻/氈(せん)笠(かさ)を 脇はさみ襟には黄金にて造りたる小さき鏡のことき物を掛け桃色の銀莫 臥児にて製したる筒袖の外套(うわぎ)赤玉の衣紐(ぼたん)を施し同織物の袴を 着し紺地の錦の緊身(したぎ)足は白き莫大小の上に黒き百尒西亜革(はるしやがわ)の 深沓を履(はき)魁藤(まるどう)の杖を突けり磯吉齢二十八同し様に髪を組み 幸太夫掛たることき物を銀にて作りたるを掛笠を取て脇ばさみ 紺/哆羅呢(らしや)の外套(うわぎ)に銀の衣紐(ぼたん)を付/緊身(したぎ)は猩々/絨(ひ)に黒き縁□を 掛たるを着し黄黒間道の天鵞絨(びろうど)の袴を着し白めりや すの上に深沓をさす是は幸太夫か沓とは少し違ひて半より上は 柿色にし革にて縫製作同様也/諸(もろ)共に笠を地に置拝をなし て床几(しやうぎ)に坐したる体更に此国の人とは不見/紅毛(をらんだ)人形に髣髴 たり夫ゟ彼の弐人に問を下すに答ふる所的実にして聊 虚䅍(きよだく)なし誠に千古の一大奇事也      問 其方共最初着船したる所は何と申地に候哉      答 アミシツカと申島え漂着仕候此所に四年罷在候内食事は 魚の潮蒸(うしをむし)黒百合の根を水にて煮研(にとい)て白酒の如くに致し候 物を喰居申候女は腮(あぎと)に二本鼻の穴に二本角有て面/体(てい)並びに