琉球・沖縄の世界を翻刻する

コレクション: 琉球大学所蔵 琉球・沖縄関係資料 vol. 1

南島紀事 中 - 翻刻

南島紀事 中 - ページ 27

ページ: 27

翻刻

其書に曰貴国の我薩州を去るもの二百余里其 西嶋東嶼の相近きも此僅に三十余里に過きす 故を以て時々聘問聘礼有り以て其隣好を修む るもの其例旧し就中我宗子の嗣て立ては則青 雀黄龍を其舟に画き以て其衣を紫にするもの 其巾を黄にするもの二人をして其遣使と為さ しめ厥の玄黄を篚にし来りて髻を右鬢の上に 結ふもの衆楽を庭除に奏す盖し嗣子の賀儀を 致すなり今や栄元寺の長老宣謨里主を遣し其 方物を載せ来り以て我家久の嗣て立つを賀す 又旧例を挙るなり我れ今言を国君に寄す我の 言を以て之を厭ふこと勿れ日本六十余州源氏 一将軍あり不猛の意を以て其号令を発し尺土 も其方物を献せさる者なく一民も其幕下に帰 せさる者なし是故に東西の諸侯朝覲の礼有ら さるなく我れ今鹿児府の任を去ると雖毎歳親族 の左右に在る者をして行て以て其聘礼を致さ しむ況んや家久国の宗主為り豈に年々の職を 述へさらん哉是より先き我此事を以て三司官 に告るもの数々なり未た其聘礼あるを聞かす