翻刻!江戸の医療と養生

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日ごとの心得 - 翻刻

日ごとの心得 - ページ 24

ページ: 24

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【右丁】  右八味水二合入れ一合にせんじ用ふ其効更奇なり 乾苔(あをのり) 極月より春の月【内ヵ】に求めざれば品すくなし上品下品とあれど  もたくはへおくには下品にてよし壺のうちへいれておかざれは香ひ散じて  風味わろし貯ふるにはあぶりてばさ〳〵になりたるをよしとす浅草苔(    のり)  も同じ惣じて物をたくはふるに泡盛壺(あわもりつぼ)へいれおくべし小ぶりなるは弐三  匁にてはとゝなふべければ至て利かたなるもの也豆.赤小豆.麦.または干物  るゐ.かきもち.とうを入おくに虫いづることなし土の性 緻密(こまか)にして湿気(しつけ)  をうけざるがゆゑなり[主治]渇をやめ湿毒を解す松岡玄達の説に  痔痛を患ふる者これを食して其痛み速にさるといへり 乾章魚(ひだこ) おほぶりなるを求め用ふるとき水にひたしゆでゝつかふ風味  至てよきもの也[主治]血を養(やしな)ひ気を益(ま)し筋(すじ)を強ふし骨(ほね)を  壮(さかん)にし痔漏.脱肛.を療す 【左丁】 螟脯乾(するめ) 種類おほしいづれにてもたくはへおくべし[主治]気(き)を益(ま)  し志を強ふし月経を通ず○ 銀雞いふ余が家に水虫(みつむし)を治する奇  方あり其方 鯣(するめ)苦参(くじん)右二味を煎じて洗へば速に治ること奇々妙々也 此外五穀の類ひはいふにおよばす五穀とは稲(いね).黍(きび).稷(もちきび)【注】.麦.菽(まめ).なり又一説に禾(いね) 麻(あさ).粟(あわ).麦(むき).豆.ともいへり○小麦(こむき).蕎麦(そば).赤小豆(あづき).豇豆(さゝげ).緑豆(やえなり).豌豆(ゑんどう).刀豆(なたまめ)そら豆. いんげん豆.むかご.氷ごんにやく.かんへう.椎茸.銀杏(ぎんなん).かやかちぐり.椎の実.串柿(くしがき) 胡桃(くるみ).黄菊.干鰒(くしこ).青魚(にしん).ごまめ.田にし.赤にし.ばひ.貝の柱.惣じて貝るゐは ほして貯ふべし又田舎にては《振り仮名:常山の葉|くさぎ  は》.《振り仮名:芋の茎|いも  くき》并に葉(は).杉菜.萱草(くわん ).《振り仮名:藜の葉|あかざ   》. 繁縷(はこべ).莧(ひゆ).鼠麹草(はゝこぐさ).萆薢(ところ).藤の若葉.五加葉(うこぎ).枸杞の葉.《振り仮名:皂莢の芽|さいかちのめ》.おほばこ の葉.《振り仮名:天師の実|とち み》.菱(ひし).《振り仮名:蘇鉄の実|そてつ  み》.《割書:一説に一日に二ッ食すれば|うゑをしのぐといへり》《振り仮名:蕨の葉|わらび   》.薏苡仁(ずゝたま).《割書:皮のまゝたく|はふべし米》 《割書:の代り|となる》 猶この外にも飢(うゑ)をしのぐ品まゝあるべければ心掛(  がけ)貯へおくべきこと也 葉の類はゆでゝ日にほしたくはふべし 【注 「稷(もちきび)」の振り仮名は「うるちきび」の誤。「もちきび」は「黍」】