翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

日ごとの心得 - 翻刻

日ごとの心得 - ページ 25

ページ: 25

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【右丁】     合食禁(くひあはせをきんず) 蕎麦(そば)に西瓜(すいくわ)    鯉魚(こひ)に赤小豆(あづき)     金(きん)柑にさつま芋 田(た)にしに番桝(とうがらし)   鰻(うなぎ)に梅酢       甜瓜(まくはうり)にいもるゐ 緑豆(やえなり)に榧(かや)     あま酒をのみて湯に入る そばを食して湯に入る 辰砂にさつまいも  泥鰌(とぜう)にいも類     番南瓜(とうなす)にどぜう 銀雞文政の末上毛へ遊歴せしとき。或 農家(のうか)にてとうなすとどぜうを汁(しる) にてたきたるを食して。一夜のうちに渾身(からだ)へ斑(はん)を発(はつ)し髪(かみ)の毛こと〳〵くぬけたる人を みたり深くつゝしむべきことなり。どぜうにかぎらずすべてとうなすには魚類よろしからず。 さればこそ江戸にてもとうなすと魚をひとつににたることなきにて知るべし。これ天の 自然にしからしむる処也。いつたいとうなすといふものは粘稠(ねんてう)の甚しきものにて人身 には害ある品也。芸州にては唐(とう)なすをつくるをかたく禁じ給ふよし。文政八九年 の頃鉄【銕は古字】砲町に住居せし。中川為仁翁のはなし也。 【左丁】      解毒方(どくにあたりたるを治する) ○解魚毒方(うをのどくを治する)         山査子 白砂糖 右二味等分煎服 ○茸(きのこ)にあたりたるには    黒豆を煎じて用ふべし速に治する ○河豚(ふぐ)にあたりたるには   白砂糖八匁を湯にて用ひて妙也 ○犬にかまれたるには     黒砂糖をつけてよし又糞汁も妙也 ○魚の骨咽にたちたるには   益智一味末となし管を以ふきいるゝ ○蕎麦(そば)にあたりたるには   杏仁一味を煎じ用ふ ○蟹(かに)えびにあたりたるには  紫蘇一味煎じ用ふべし ○漆にかせたるには      山桝の葉をもみて其汁をつける ○眼に塵(ちり)の入たるには    たらひに水を入れ目をひたし洗ふべし ○鼠にかまれたるには     陳皮一味水煎して用ふべし ○毒虫のかみたるには     雄黄一味すりぬるべし