翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

昔話稲妻表紙 - 翻刻

昔話稲妻表紙 - ページ 181

ページ: 181

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あげて。伴(ばん)左衛門たとへ万里(ばんり)の外(ほか)に走(はし)るともたづね出(いだ)し。立合(たちあひ)の仇打(あだうち)を おんゆるしあるやうにはからふべし。これ三郎左衛門どのゝ洪恩(こうおん)をせめて 和殿(わどの)にむくはん為(ため)なりといへば。山(さん)三郎大に安堵(あんど)の思ひをなして喜(よろこ)ぶ 事(こと)かぎりなし。時(とき)に猿(さる)二郎おつ〴〵嘉門(かもん)が前(まへ)にはひ出(いで)て申しけるは。さき ほど途中(とちう)にてうけたまはれば。兄(あに)鹿蔵(しかぞう)人質(ひとじち)となりて。五条坂(ごじやうざか)に捕(とらは) れをるよし。気(き)づかはしく候。いかゞはからひしかるべうやとうかゞへば。嘉門(かもん)その 儀(ぎ)はすこしも気(き)づかふへからずとて。懐中硯(くわいちうすゞり)を取出(とりいだ)して一通(いつつう)の証書(しやうしよ) をかき。花押(かきはん)をすゑて猿(さる)二郎にあたへ。汝(なんぢ)此(この)一通(いつつう)をかの地(ち)の郡司(ぐんし)の □に持(もち)ゆけよ。しかる時(とき)は復讐(ふくしう)にまぎれなきことあきらかならん とい□に□猿(さる)二郎おしいたゞきてたゞちにかしこへいそぎゆく。嘉門(かもん)また 山(さん)三郎にむかひ。某(それがし)はからず一個(いつこ)の証人(しやうにん)を捕(とら)へて。佐々木(さゝき)の館(やかた)の䮴動(そうどう) 【挿絵】 山(さん)三郎 不破(ふは) 伴(ばん)左衛門を打(うち)て 父(ちゝ)の仇(あた)をむくふ 山三郎 伴左エ門