翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

南漂記 - 翻刻

南漂記 - ページ 24

ページ: 24

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【右丁】 るき候を大(をゝ)いにふしんに存(そんじ)又 旅宿(りよしゆく)近所(きんじよ)の若(わか)き男(おとこ)抔(など) 能(よく)覚(おほ)へざうりをつくり悦(よろこ)びしもあり又 家々(いへ〳〵)に灯燈(あんとう)ハ なくかけあんどばかりなり■(ゑ)のあぶら椰子(やしゆ)の油をともし 頭(かしら)へつけるもひげにぬるも皆々(みな〳〵)椰子(やしゆ)の油(あぶら)を用《割書:但し海のやしゆ|とハ別なり》 剃刀(かみそり)櫛(くし)などハ大 概(がい)同じ事也男女とも路葉(ろは)の実(み)を薬(くすり)な りとて多(をゝ)く食(しよく)するゆへ歯(は)ハかねをつけしごとく黒(くろ)くみへ 始(はじめ)此地へ来りし時ハ髪(かみ)の様子(やうす)着類(きるい)のしたてまて男女と も同じ事にて《割書:路葉(ろは)の実(み)を金麻(きんま)かづらと|いふ葉に包(ツヽ)み食(しよく)するなり》見わけがたく後(のち)には よくわかりしかし男ハ足(あし)の踵(きひす)の黒き人 沢山(たくさん)にありこれも 【左丁】 しだひにわかり候此地 金銭(きんせん)米穀(へいこく)潤沢(しゆんたく)なる国なれど日用(にちよう)遣 所の硯石(すゝりいし)といふもの一切(いつせつ)なし中分(ちうぶん)以上 官人衆(やくにんしゆ)にても瀬(せ) 戸物(ともの)またハ茶碗(ちやわん)皿鉢(さらはち)のかけにて墨(すみ)を摺遣(すりつか)ひ中(ちう)より以下(いか) ハ足(あし)のきびすにて墨(すみ)をすり手紙(てかみ)など書(かき)候故に惣躰(そうたい)きびす の黒(くろ)き人 殊(こと)に多し替(かわ)らぬものハいづくにても小児(こども)のなき 聲(こゑ)と出家(しゆつけ)斗なり斯(かく)て二日立三日たち十二月卅日 朝(あさ)国王(こくわう)よ り御 使(つかひ)下され豕(ぶた)一疋 野牛(やぎう)一疋《割書:但し小|犬のごとし》鶏(にハとり)二羽 茄子(なすび)瓜(うり)青菜(あをな) 右六品 是(これ)ハ大卅日(をゝとし)の祝義(しゆき)に被送(をくられ)候此 地(ち)逗留中(とふりうちう)別段(べつだん)に小(こ) 遣銭(つかひせに)十貫文十五貫文ツヽ毎々(まい〳〵)官所(やくしよ)から渡(わた)され沢山(たくさん)につ