翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

南漂記 - 翻刻

南漂記 - ページ 40

ページ: 40

翻刻

【右丁】 家々(いへ〳〵)に豕(ぶた)羊(ひつじ)野牛(やぎう)犬(いぬ)何にても二三疋四五疋ヅヽも飼置(かいをく)也 不残(のこらず)食用(くいもの)に遣(つか)ふ故(ゆへ)多(をゝ)し犬(いぬ)ハ家毎(いへごと)に無所(なきところ)儘(まゝ)有(ある)なり 是斗(こればかり)ハ食(しよく)することなし 豕(ぶた)  平生(へいぜい)の食物(しよくもつ)にハ米をあたへるなり    米(こめ)至(いたり)て下直(げじき)ゆへ一統(いつとう)かくのごとし 羊(ひつじ)  同事なり米(こめ)と塩(しほ)をくいものに遣(つかハ)す也    一年に三四度も毛(け)をとり筆(ふで)にゆふなり 野牛(やきう) 毛色(けいろ)至て見苦(みぐる)し甚(はなハ)だむさき    けだものなり喰物同しなり 【左丁】 猿(さる)  王城の片脇(かたわき)の森(もり)にて尾(を)の長さ二尺 余(よ)三尺もあるもの度々(たび〳〵)    見し也 面(おもて)ハさして赤(あか)きことなし小(こ)ざるハ日本のごときもの    あり尾長き猿(さる)沢山(たくさん)にあり 馬(むま) 大きなるものハ耳(みゝ)壱尺五寸弐尺在もあり脊(せ)ハ一通りなり    上 馬(め)にハ 耳(ミヽ)長きを用る也耳 小(ちい)さきハ荷付(につけ)むまなり 牛(うし) 角(つの)壱尺壱尺五寸 余(よ)もあり脊(せ)ハ小(ちい)さし    日本のうしよりハ少(すこ)しかたちちがいあり 猫(ねこ) 日本にかわることなし 鼠(ねずみ) 日本にかわりなし