翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

南漂記 - 翻刻

南漂記 - ページ 48

ページ: 48

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【右丁】 へはめうしろにて錠(でう)をおろしまたハ脊中(せなか)に其人のた けほどもある太(ふと)き柱(はしら)を負(をわ)せまへよりうしろへ鎖(くさり)を付(つけ) 錠(でう)をおろし或(あるひ)ハ両足(りやうそく)より長(なが)き棒(ぼう)をつけ引(ひき)ずらしひざが しらの所にて錠(でう)をおろせしもの町々(まち〳〵)をつきそふ人もな く只(たゝ)気儘(きまゝ)にぶら〳〵と歩行躰(あるくてい)棒(ぼう)を引(ひき)づり候ものなどは 日本のかみ犬(いぬ)のごとく扨々(さて〳〵)珍敷(めづらしき)ものにて国人に尋(たつね)けれバみな 罪(つみ)を犯(おか)せる人のよし城下(じやうか)にてハ是等(これら)の放(はな)し飼(がい)のもの毎日 みうけ候こと沢山(たくさん)なり皆(みな)日限(にちげん)遅速(ちそく)あるよし始(はしめ)此方ども を見物(けんぶつ)に来(きた)りし内にも右のものども幾人(いくたり)とのふみし時ハ 【左丁】 珍敷(めづらしき)おもひしなり折々(をり〳〵)にハ牢屋敷(ろうやしき)へも至(いた)り外(ほと)より覗(のぞ) きけれバ内よりも首(くび)さし出(いだ)し見(み)る事凡(およそ)牢屋敷(ろうやしき)も三 四ケ所もあり又(また)逗留中(とうりうちう)に乞食(こつじき)二人 見請(みうけ)候所 門々(かど〳〵)へ立(たち)手(て) を出(いだ)し食(しよく)を乞事(こふこと)いづく替(かは)らぬなりと人々申あへり      服 衣食(いしよく)の二ツハ人間(にんげん)第一(だいいち)の事(にて)高位(かうい)高官(かうくハん)民百姓(たみひやくせう)に 至(いた)るまで服(ふく)を以(もつ)て位(くらい)を定(さた)め其(その)分限(ぶんげん)の極(きわま)りあること 異国(いこく)本朝(わんてう)其(その)例(ためし)有職故実(ゆふしよくこじつ)の書(しよ)にくわしく