翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

南漂記 - 翻刻

南漂記 - ページ 80

ページ: 80

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【右丁】 真中(まんなか)に少(すこ)し髪(かみ)を残(のこ)し首筋元(くびすちもと)に髪(かみ)を延(のば)し高位(かうい) 高官(かうくはん)町人 百姓(ひやくしやう)まで小(ちい)さき頭(かしら)ばかりの笠(かさ)のごとき被物(かぶりもの) 有 種々(しゆ〳〵)の毛(け)るい織物(をりもの)等(とう)にて上に銀(ぎん)のぎぼうしゆ鼈(べつ) 甲(かふ)類(るい)唐木(からき)細工(さいく)もの夏(なつ)は竹(たけ)のきれいなるかぶり物にぎぼう しゆは夏冬(なつふゆ)とも同(おな)じ事也 是(これ)にて上下のわかち有 衣(い) 装(しやう)は上下しな〳〵ありといへど仕立様(したてやう)は不残(のこらず)襟〆(ゑりしめ)なり 女は髪(かみ)もそらずすき上(あけ)櫛(くし)をもつて髷(まげ)を巻(まき)かんざし を指(さし)面(おもて)を粧(いろど)るもあり衣装(いしやう)は男(おとこ)と違(ちが)ひゑりしめにてはな く袖(そて)もひろくみな〳〵萌黄(もへぎ)の半(はん)てん常(つね)に着(ちやく)すたゞかわり 【右丁】 し事は足(あし)のくわ小(ちい)さく中年(ちうねん)の女といへど纔(わづか)五寸ばかりな り大きなるはなく小女などは足先(あしさき)をくゝりしもの沢山(たくさん)に あり国人に是(これ)を尋(たづぬ)れば女のあし先(さき)延(のび)候は下品(けひん)と云(いゝ)て縁(ゑん) 付(づき)も出来(でき)ず夫故(それゆへ)清朝(せいてう)の内は右の通(とふり)とはなしけるもつ とも女 風俗(ふうぞく)安南國よりは賎(いや)しく足先(あしさき)小(ちい)さきゆへ下(しも)□ んりのあたり至(いたり)て太(ふと)く此方どものみる所にてはらしも なきものなり     城下