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コレクション: 漂流記コレクション

漂流呂宋国記 - 翻刻

漂流呂宋国記 - ページ 7

ページ: 7

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取握申候右ハ親義を結候心ニも可有之と奉存候 翌朝直ニ出立拙者共一同川端江参りホツコン様外両人ハ屋根船ニ被乗 其余ハ小舟拾四五艘ニ弐人又ハ三人ツヽ乗組飯米并鍋釜等も積入此 処出船段々と川上へ遡(サカノホリ)り申候此川幅四五間広所ハ七八間も可有之 前川ハ高山峨々として巌石切立何百年とも不知大木生茂其谷間 之 急瀬(ハヤセ)へ竹竿を刺し力を入て舟を進め《割書:下略ス|》此谷川を凡十里程 登りて日暮レ其夜ハ山上江野宿ホツコン様外両人ハ木綿天幕を張り 席を敷て其上ニふせり拙者共ハ河原之上ニ其儘打臥申候翌朝又々乗 船昨日同様谷間を登り夕七ツ時頃上陸送り来ル人足ハ空舟ニ乗 組罷下り申候此度ニ而木ノ葉を巻たる笛を吹候へは即時に人足集り 荷物をかつき一同出立右ノ山ハ北之方へ分れ其 尽境(ハテ)を不知拙者共ハ 南へ向へ山を下り三里程参り海辺出直ニ乗船壱里半程瀬戸を渡り 夜五ツ時頃「サンマル」と申家数二百軒も有之所へ止宿仕候翌朝又々乗 船五里余り行て「カチバラ」と申所へ着岸仕候此処船上り場ノ正面小高キ 所則ホツコン様御屋敷ニ而白塗之塀ニ而囲ひ門ノ外ニ足軽体ノ侍一人 鉄砲を持番仕罷在候其左側ニ寺一ケ寺有之其寺前之役所へ拙者 共を差置申候家造り多くハ■【罷ヵ】屋ニ而二階造りニ致 鈹鏫(ヒイドロ)又ハ薄キ具 ニ而障子を張階子ハ此【紫誤ヵ】檀黒檀之類を用ひ至而美事なる事ニ御座候 産物ハ鶏犬牛馬羊野牛水牛之類多く米殻奥類野菓等も 沢山ニ而酒ハ椰子之実ゟ取候焼酎を用ひ総し而此国椰子之木 至而多く「ライデン」「サンマル」辺ニ而夥敷見懸申候高サ二三丈も有之実ハ葉 之間ゟ幾ツも下り居申候此実ゟ取候油を諸国へ交易仕莫太之利益