翻刻
右の割(わり)合(あひ)を以て煎(せん)じ置たる砂(さ)糖(たう)を目(め)方(かた)のごとく
銅(あか)鍋(なべ)に入て七(しち)輪(りん)にかけ置/能(よく)煮(に)詰(つま)りたる時(じ)分(ぶん)絞(しぼ)り
置(おい)たる赤小豆(あづき)の漉(こし)粉(こ)を少(すこ)しづゝ入て火(ひ)加(か)減(げん)よく
気(き)永(なが)に煉(ねり)あげる
○極製上餡煉方
○赤小豆《割書:但一升の| 分量》 ○唐三盆砂糖 六百目
右の割(わり)合(あひ)にて煎(せん)じ置(おい)たる砂糖を煮(に)立(たて)て追々(おひ〳〵)
煮(に)つまりたる時に絞(しぼ)りたる赤小豆(あづき)の漉(こし)粉(こ)を少(すこ)し
づゝ入てしづかに煉(ねり)つめる事/肝(かん)要(えう)なり
○胡(ご)麻(ま)餡(あん)
一 極上の黒(くろ)胡(ご)麻(ま)を水にて能(よく)洗(あら)ひ日に乾(かわか)して火(ほ)色(いろ)に
かけて薬研(やげん)にておろし細(こま)かき篩(ふるひ)にて裏(うら)漉(ごし)にして
器(うつは)に入(いれ)置(おき)上/餡(あん)に程(ほど)よく交(まぜ)製(せい)したる砂(さ)糖(たう)を加(くは)へて
又/火(ひ)にかけてねり直(なを)す
○小倉(をくら)餡(あん)
○大納言赤小豆《割書:一升の|分量》 ○唐三盆砂糖 八百目
右の砂糖を銅(あか)鍋(なべ)にて煮(に)立(たて)たる時/兼(かね)て煮(に)あげ置たる
丸(まる)粒(つぶ)のあづきを入て暫時(しばらく)煮(に)染(しめ)るなり此間に砂糖
に赤白豆(あづき)の露(つゆ)出(いで)てゆるくなるゆゑ網(あみ)杓子(しやくし)にてあづ
き斗(ばか)りすくひあげて砂糖の露(つゆ)をしばらく煮(に)つめ