翻刻
掻(かき)廻(まは)し過(すぎ)ると粘(ねば)り強(つよ)くなる事あり其(その)見(み)斗(はからひ)大
事(じ)なり別(べつ)して八重成餡/余(よ)程(ほど)加(か)減(げん)ものなり
○求(ぎう)肥(ひ)飴(あめ) 又/牛(ぎう)脾(ひ)餹(あめ)ともかけり
○白(しら)玉(たま)粉(こ) 四百目 ○唐雪白砂糖 六百五十目
○極上/水(みづ)飴(あめ) 二百目
右の分(ぶん)量(りやう)の白玉粉を銅(あか)鍋(なべ)へ入水一升五合ほどを
加(くは)へ七(しち)輪(りん)の火(ひ)加(か)減(げん)をよくして掻(かき)廻(まは)しながらゆる〳〵
と煮(に)詰(つめ)るなり水三升を器(うつは)に分(わけ)置(おき)て段々(だん〳〵)煮(に)つ
まり堅(かた)くなりたる時には一合/位(くらゐ)づゝ水をさしてお
よそ三時/斗(ばかり)煉(ねり)つめてから六百五十匁の砂糖《割書:右初|にいふ》
《割書:如く煎じ|たる物なり》を入て又/煉(ねる)事やゝ久しくして極(ごく)堅(かた)く成(なり)たる
時に二百目の水(みづ)飴(あめ)を入て又/煉(ねり)詰(つめ)る事/彼(かれ)是(これ)一日ほど
なり煉(ねれ)ばねるほど腰(こし)強(つよ)くなりて出(で)来(き)方(かた)至(いたつ)て希(き)
代(たい)なり《割書:但しいそぎて製する時は|宜しからず心得べし》右/煉(ねり)あがりたる時/取(とり)板(いた)の
上へ小(こ)麦(むぎ)の御(ご)膳(ぜん)粉(こ)をふるひて其(その)上(うへ)へとるなり
○烏(う)羽(ば)玉(たま)
一 右の求(ぎう)肥(ひ)飴(あめ)出(で)来(き)たてのやはらかきうちに別(べつ)に上(しやう)餡(あん)
をほどよく丸(まる)め置て包(つゝ)み氷(こほり)おろしをつけてとる
○求(ぎう)肥(ひ)饅(まん)頭(ぢう)
一 是(これ)も同(おな)じく上/餡(あん)をまるめおきぎうひの熱(あつ)きうち