翻刻!料理本の世界

コレクション: コレクション 1

菓子話船橋 - 翻刻

菓子話船橋 - ページ 21

ページ: 21

翻刻

  まづ餅白米一升を能あらひて水三升ほどを入て至   てやはらかにこげざる様(やう)に焚(たく)なり若(もし)こげたらばこげ   のいらぬやうに濡(ぬれ)布(ぬの)の上へうつし杓(しやく)子(し)にて一たん平(たひら)に   して置なり此めしおはちへうつすは宜(よろ)しからず   ゆげをとるためなりさればとてさめてはならずさめ   ざるうちに右の糀(かうじ)五合をもみほぐし置てあつきめし   によくまぜて分(ぶん)量(りやう)一/杯(はい)になる位(くらゐ)のおはちに入/息(いき)の出(で)   ぬやうにしつかりと蓋(ふた)をして右のおはちより一(ひと)廻(まは)りも   大きなる桶(をけ)に熱湯(にへゆ)を入其中に入(いれ)子(こ)にして湯(ゆ)煎(せん)の   如(ごと)くまはりに詰(つめ)をかい動(うご)かぬ様(やう)にして又其/桶(をけ)へも蓋(ふた)を   して湯(ゆ)の成丈(なるたけ)さめざるやうに包(つゝ)み置/一(いち)夜(や)ねかしおく   時はよく熟(なるゝ)なり其よくなれたる程(ほと)を窺(うかゞ)ひ布(ぬの)の袋(ふくろ)に   入てしめ木(ぎ)にかけて絞(しぼ)るなり此(この)汁(しる)が則(すなはち)饅頭(まんぢう)の酒(さけ)   なり此/酒(さけ)を徳利(とくり)に入(いれ)気(き)の漏(もれ)ざるやうに堅(かた)く口(くち)をして   置(おく)なり   又餅白米一升に水二升を入/以(い)前(ぜん)より少し柔(やわら)かめに焚(たき)   是(これ)も濡(ぬれ)布(ぬの)の上(うへ)へうつし置もみほぐしたる糀(かうじ)五合を右の   めしに交(まぜ)前日 製(せい)し置(おき)たる徳利(とくり)の酒(さけ)を不残(のこらず)入てと   くとかきまはし又右/分(ぶん)量(りやう)一(いつ)杯(はい)に成(なる)おはちに入て   しつかり蓋(ふた)をなして入(いれ)子(こ)の桶(をけ)へ沸湯(にへゆ)を入/前(まえ)の如(こと)く