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菓子話船橋 - 翻刻

菓子話船橋 - ページ 22

ページ: 22

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  おはちを湯(ゆ)煎(せん)にして其(その)桶(をけ)へも蓋(ふた)をして包(つゝ)み置(おく)事(こと)   以(い)前(ぜん)の通(とほ)りにするなり此一/条(でう)は飯(めし)の水(みづ)加(か)減(げん)又むらし   加(か)減(げん)段々(だん〳〵)手(て)懸(かけ)る中(うち)には其(その)程(ほど)も習(ならは)ずして自(おのづか)ら佳(か)   境(きやう)に至(いた)るものなり是(これ)も同(おな)じく一(いち)夜(や)ねかし置て   翌(よく)日(じつ)布(ぬの)の袋(ふくろ)に入しめ木にかけて絞(しぼ)るなり此/酒(さけ)の気(き)   のぬけざるやうに手(て)廻(まは)しする事/肝(かん)要(えう)なり酒の気   至(いたつ)て強(つよ)けれは饅頭(まんぢう)の出(で)来(き)方(かた)も格(かく)段(だん)によし酒の気   薄(うす)く成(なる)ときは同じ種(たね)にても其(その)品(しな)大におとれり聊(いさゝか)   の業(わざ)ながら煉(れん)磨(ま)の功(こう)を積(つま)ざれは成(なり)がたし其(その)心(こゝろ)得(え)有(あつ)   て製(せい)すべし     ○吉(よし)野(の)饅頭(まんちう) 一 極(ごく)上(じやう)の小(こ)麦(むぎ)の御(ご)膳(ぜん)粉(こ)を右の製(せい)し置(おき)たる酒(さけ)にて   ゆるめ程(ほど)よくでつち煉(ねり)方(から)次(し)第(だい)にて皮(かは)は薄(うす)くとも   厚(あつ)くもなるなりほどよく平(ひら)めになして小(こ)麦(むぎ)のとり   粉(こ)にてあつかひ上(じやう)餡(あん)を包(つゝみ)又/八重(やへ)成(なり)餡(あん)胡(ご)麻(ま)餡(あん)等(とう)を   包(つゝ)み簀(す)の上(うへ)へとるなり此(この)簀(す)の下(した)に少々(せう〳〵)斗(ばか)り火(ひ)を   置(おき)餡(あん)を包(つゝ)みたる饅頭(まんぢう)へ下よりいさゝか暖(あたゝま)る位(くらゐ)にして置(おき)   それより直(すぐ)に蒸籠(せいらう)へ布(ぬの)を敷(しい)て其上へ並(なら)べて蒸(むす)   なり形(なり)かたちは何(いづ)れとも成なり扨(さて)蒸(むし)あがりたる時   直(すぐ)に上の皮(かは)をむくなりさめてはむけかぬるなり