翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション3

目さまし草 - 翻刻

目さまし草 - ページ 32

ページ: 32

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葉を取り火にあぶり阿礼襪油(ほるとがるのあぶら)を和し能 研(すり)合せ腹(はら)の上 胃(ゐ)の 部位(ぶゐ)に置ば大いに功あり又 解毒剤(げどくざい)ともなすあるひは毒箭(どくや)に 中り血(ち)迸(ほとばし)り出て止ざるものによし斯(かく)のごとき功ある故に軍(いくさ) 陣(ば)に出る時は此 青汁(あをしる)を器物(うつは)に貯(たくは)へて持行き其 不慮(ふりよ)の備と なすもし青汁なければ乾葉(かはけるは)を用るも亦可なり 葉厚き物を択ひ取り石臼に入れ杵(つ)きて其汁を取り腹の 上 脾(ひ)の臓(ざう)の部位(あるとほり)に按(おけ)ば脾(ひ)の固結(かたまりむすぼふ)る諸症を融解(とか)す或は 細末(こな)となしつくるもよし或は膏(こうやく)となしこれを貼(は)るも亦 佳(よき)也 胃痛(ひゐいたみ)疝瘕(せんき)其余寒に属(ぞく)する者或は風気を帯(おぶ)る者此葉を 温(あたゝ)めて其 患(いたむ)上におけば諸痛 速(すみやか)に退くなりこれは屡(しば〳〵)試て しるしを取れり 関節(ふし〳〵)疼痛(いたむ)諸症毎朝 食前(めしまへ)に一二葉を 嚙(か)めば粘唾(ねばきつは)を吐(はき)て其患即ち除く 大飲(のみすごし)飽食(ばうしよく)腹脹満(はらはりみち)たる 者二葉を取り熱灰(あつはひ)を其内に包み暫く其気を透徹(とほら)し め是を腹の上におけば其 脹(はり)即ち解(と)く 葉を石臼にて 杵(つ)き巾(きれ)にて漉(こ)し過(すご)し乳汁(ちしる)と砂糖とを加へ水銃注(みづてつはう)【左ルビ「すぽいと」】肛方(くすり)に用ゆ 冬月小児 踵(きびす)はれ蠶蝕(くひこむ)ものにつけて極めて効あり刀創(きりきず)骨(ほね)に透(とほ)る 者これを施し数日にして能 肌(はだへ)を生しきず口を歛(おさ)む 諸潰瘍(すべてのしゆもつ)虫(むし)を生する者此汁を塗れば速に去るなり 金創 未だ日を経(へ)ず其毒も深からざるもの此汁と渣(かす)とを取り患処に 塗れば忽ち愈ゆ若し其毒深きものは先(まづ) 酒を以て其内に