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生間流式法秘書抜萃 - 翻刻

生間流式法秘書抜萃 - ページ 142

ページ: 142

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【右丁】 又いつまでもおかせ給ふ事もあるなり其時は奥方の天 児と一所にして御寝之間におかせらるゝもの也       袖直之事 《割書:公家にてこれを御月見といふ|》 十六歳之もの六月十六日に良辰をえらびて袖をなほした る服を着て祝ふ也袖を直したる服とは振袖を切りてつめ 袖にしたる服をいふ夜に入りて男女とも十六歳のものた いふまん《割書:たいふまんとは惰円形の大饅|頭也又これを月見饅ともいふ》を二ツ重或は三ツ重 にして萩の箸にて真中へ穴をあけ其穴より月を見る也 これは公武ともに用ゐらるゝ袖とめ之式なり 此祝には床飾をなすに及ばず   六月十六日を嘉定といふ嵯峨天皇未だ御即位ましま 【左丁】   さゞる時嘉定通宝十六枚を以て食物を調へ御膳に供   したる例を践祚之後にも用ゐたまひて此日餅などを   奉るこの嘉定之祝儀は公武ともに用ゐらるもの也嘉   定銭十六枚を以て食物を買ひ是を食せば其家に福あ   りといふ故に今に至る迄其例にならふ也盖し嘉通と   勝との音相近し故に武家に於てはこれを吉兆銭とす   此日五色之菓子を土器に盛り《割書:この菓子は京都一条通|之虎屋といふ菓子屋よ》   《割書:り調|進す》白紙にて是を包み水引を以て是を結ひ群臣に賜   ふ又 孔方兄(ゼニ)十六枚或は米一升六合宛を群臣に賜ふ群   臣是を以て雑品諸物を調へこれを献ず室町将軍之時   六月納涼之遊に楊弓を射てまけたるものは嘉定銭十