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翻刻
【右丁】
式庖丁勤様之事
先時儀をなし左の膝より進み出俎より間中程前の所にて
体を正し夫より左右左右と膝行三足半にて俎之前へより
両膝をなで俎がためをなし夫より左の手にてはし右の手
にて刀をもち刀にて紙之さきをおさへ筋をぬき右の膝を
立臂の直を取り刀之柄のところへ筋を組付け左之膝を左
之手の平にて三度なで夫より筋之柄の前と向とを撫、中指
と無名指とを筋の間へ入れて筋をもち五行之座へたて夫
より目附刀をなし刀と筋とにて都合三度紙をなで紙の手
をすまし夫より筋にて魚之頭をおこし水撫を三度なし魚
をかへして又三度なし夫より魚を切る鳥は紙の手の前に
【左丁】
股毛を取り夫より紙之手をすまし筋を羽根之ところへあ
て両方之翼を根元より先迄三度ヅヽなでゑみ刀にて切りに
かゝるなり魚鳥ともに切りて俎上に排置し了れば刀にて
俎之前を三度かき夫より刀、筋とも俎之前の中央へ少しな
なめに立て刀、筋ともまわし手之内へ納め刀と筋とにて紙
を引よせ其上へすへ俎の下へ一寸と手をかけ両膝へ手を
のせ退く時は右之膝より退く其余は進み出し時と同様に
すべし鶴之庖丁は少しこれと異なるところあり右之次第
之中に口伝あるなり遊興の庖丁其他すべて略す伝を得て
知るべし
川魚置様