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【右丁】
の具を入れ酢を少しさし焼塩にて塩梅すべしこれは寒中
之物なれば生暖にして蓋をなし出すべしこれを雉之温め
膾ともいふ也
鱸之五色鱠
これは刺身之事なり青色は砂ずりをいかにも薄く作りあ
ゐかいしきの上に盛ばうつろひてしやうじき也赤色はあ
らわた白色はこわた黒色は黒皮黄色はいすくめなり盛様
は人之座敷之方によるべしむつかしき事にて常には用ゐ
ざるもの也赤色には赤き花などを間に盛てみへすきて赤
くみゆる様に盛也これは飣になる間敷もの也此刺躬は常
のさし身之如く高く盛るべからず青酢を添て出すべし此
【左丁】
鱠をしらぬ人は珍しきみごとなるものゝ様に思ふものあれ
どもこれは心あて計にて見たてのなきものゆへ五色にみ
えにくきもの也喰様は大事也五色にみえにくきものを五
色といふは東西南北中央之五色を盛る心にて五色鱠と名
くと云古き説あれどもこれは五色鱠之濫觴を知らざるの
説也極秘
本 汁
鯛 鱸 藻魚 生鱈 鮟鱇 たいらぎ はんペい
あんこう干皮 火取きすこ 火取細魚 火取鮎
身蜆 身蛤 蠣 川ざこ 白魚 魚之子 鯉
へぎ鮑 赤貝 鶴 雁 鴨 青鷺 雲雀 ばん