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【右丁】
仕立様は赤みそと白味噌とを当分に摺合せよきだしにて
薄く塩梅をなし汁煮立たらばかけ菜を入れ煮過ぎざる様
にすべし
納豆もどき
里芋 白豆腐小才 細々菜 おろし柚 解からし
仕立様は里芋絹かづきをよく湯煮して皮を去り肉をよく
摺りみそ汁にて延し本汁ヘうつし塩梅すべし汁の薄から
ぬ様に心得あるべし
山陰煮
雉 芹 きのこの類
山陰煮は水清汁なりだしを入れずして塩計にて塩梅す一
【左丁】
日我祖山陰鷹野にいで雉を得たり依て直に芹をつみ沢水
を汲で吸物となすに塩計にて塩梅したる事あり此加減は
水に塩計のかげんなるゆへ風味なきものなれども当意即
妙之塩梅なりしゆへ時人これを賞し作者之名字を以て名
づけ又雉の山陰ともいふ
定家煮
大きなる鯛を三枚におろしきどりて塩をつよくあて酒を
沢山に入れ水を少し加へ能煮るべしたとへば鰤の五三煮
のことし吸口には山葵を用ゆ当今はこの煮方をじだらくな
りとし用ゐず今用うる所の定家煮之塩梅は皆其真にたが
ふこはこの塩梅之法を知らざるゆへならん真の定家煮の