← 前のページ
ページ 273 / 282
次のページ →
翻刻
【右丁】
椎茸 木耳 紫蘇の實
椎茸は水につけ薄味を付置べし
木耳は一枚宛かさね巻て小口より刻む也
紫蘇の實は水にて能能洗ひ薄味をつけ置べし
午房は銀砂午房之薄皮を去り薄くむき水に漬あくをよく
出し白水にて能煮それより薄味を付る也
漬様は塩飯に極上之酢を合せ能ほぐし右の加役を入れ午
房にて巻きしばらく押をかけせいろうに入れ蒸し吹て喰
程のあつきものを出すべしこの鮓は常の鮓より酢を少々
ひかへたるがよし是は寒氣の節に遣ふ鮓也長芋巻。蓮根
巻など大畧右に同じ
【左丁】
牡丹餅鮓
赤之方の加役は うなぎ 椎茸 三ッ葉
黄之方の加役は 鯛 赤貝 木耳
うなぎはかばやきにして細々に刻べし
椎茸は薄味を付て右の如くすべし
三ッ葉はさつと湯煮して莖計五分切
鯛は三枚におろし皮を引薄身血合を取り小口より薄く作
り薄塩をあて酢にてさつと洗ひ置べし
赤貝は二ッに割わたを去り小口より薄く作り薄塩をあてぬ
まりなき様に水にて能洗ひそれより酢にて洗ひ置べし
木耳は水に漬石付を去り生砂子に刻べし