翻刻!料理本の世界

コレクション: コレクション 1

生間流式法秘書抜萃 - 翻刻

生間流式法秘書抜萃 - ページ 33

ページ: 33

翻刻

【右丁】 定めおかれたる事ゆへかりそめにも疎略になすべき事に あらず素戔嗚尊。稲田姫と御夫婦之かたらひをなし給ふ其 はじめは尊。簸川(ヒノカハ)之流に御手をすまし給ふ時御手に箸のか かりしを不審と御覧ありて御手に取上げ給ひ川上こそ人 あらんと尋ね給ひつひに稲田姫と万代を契り陰陽和合之 道をひらき国土安穏幾万年之基をおこし給ふもこの箸よ り起る仮初ならぬめでたき由縁あるにより手掛箸始とて 諸祝儀之第一に行ふべき式事たるは無論の事なれどもと りわけ婚姻には末々の者いかほど略式になすともこの式 事は専一に用ゐかならず麤略に取扱ふ事なかれ       祝言落着之事 【左丁】 双方より相当之人を媒人に頼むべし媒人は双方之親へ万 端之事を談じ婚姻之日限及双方より取かはす音物之品使者 を遣す日限刻限などをも取極め伝るこれを落着といふ       結納祝儀之事 ゆひなふといふ事は上古よりの言葉なり上古はかたき約 束に言葉をつがひて藤。葛を互に結たる也是をゆひなふと 云又いひいれとも云いひいれと云は甲之女を乙より妻に もらい度といひ入れる故也俗に《振り仮名:ゆひいれ|ヽヽヽヽ》又は《振り仮名:いひなふ|ヽヽヽヽ》な どゝ書は何れも皆あやまり也結納は《振り仮名:ゆひなふ|◦◦◦◦》と書べしゆ ひなふを古はたのみともいひし事ありこれは双方より祝 儀物を取かはし互にたのむといふ義也右等のことはさて