← 前のページ
ページ 51 / 282
次のページ →
翻刻
【右丁】
里之門前之左右にて焚くもの也焚様しめし様は右に同じ
相火之事 《割書:これを脂燭指とも云上に詳しく記す|》
是は中門より輿を舁入れ奥迄畳之上を輿にて通り給ふ時
用ゆるもの也これをしめす時は松明の如く火口を合せ押
付てしめすもの也吹消事はあるべからず相火之役は奥之
入口迄は侍。奥之入口よりは女中之役也当今は蝋燭を用ゆ」
相火之持様は輿之左之方は左之手に右之方は右之手に持
もの也
打合餅之事 《割書:付上下之事|》
両親ありて格式よき人を撰むべし是は尤も夫婦之役也臼
を中門之左右へ据るべしこの臼を陰陽之臼と云男はかち
【左丁】
ん子持筋之小袖に上下女は下髪にして相応之小袖に上に
かひどりを着なり餅をつくものは右之役人より身分卑き
夫婦之もの相当之装束にてつく也これに二人宛添人ある
べし七八升程之餅米を二臼にて舂也この餅をつく中央を
輿通り給ふもの也輿通り過れば右之方之臼の餅を左之方
之臼へ入れ二本杵にて一所につきあげ臼を納むべし此餅
を床飾に用ひ其余を清所に入置き色直しの時之雑煮に用
うる也
右之通臼を中門之左右に置き本役人向ひ合てつかす時は
男は左之手を上にして杵を持ち女は右之手を上にして杵
を持也舂様に習ひあり臼。杵之寸尺は定まらずといへども