← 前のページ
ページ 69 / 282
次のページ →
翻刻
【右丁】
式三献之次第
先づ手掛箸始之式を済し次に引渡にて初献を姫君三献参
りて聟君へ聟君其盃にて三献参り其盃を納む次にわた煎
を据ゑると二枚目の盃にて聟君三献参りて姫君へ姫君其
盃にて三献参り其盃を納む次にうち身を据ゑると三枚目
の盃にて姫君三献参りて聟君へ聟君三献参り其盃を納む
是にて三々九度相済む也式三献の盃を取りかわさゞる以
前は姫君を客人として上座にすゑ盃も姫君より飲み初る
也式三献之盃を取りかわしたる以上は何献参るとも皆聟
君より飲みはじめ何事をも聟君よりはじめ給ふもの也
同酌勤め様之事
【左丁】
本酌。加へ両人とも一同に床の前へ参り銚子。提を持ち本酌
は左之方へ少し膝を居なほり加へは右の方へ少し膝を居
なほりて相向ひ合て一同に立てしさり居り侍る時瓶子の
役両人進み出前記之如く銚子と提とへ酒をうつして床へ
元之如くに瓶子之蝶形をさして飾り置く其あいだに提の
酒を銚子へ加へ相向ひ合て両人とも次の間か或は其間之
下座にかしこまり居る時瓶子の役両人とも一同に勝手へ
入る也扨初献引渡を姫君と聟君とへ据ゑたる時酌人左の
手に三方をさゝげ右の手に銚子を持ち加へと一同に立ち
三足半進みいで出結ひをなし姫君の方へ向ひ行くべし座
ゐごしならば其間の内へ三足半か五足程入りて出結びを