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生間流式法秘書抜萃 - 翻刻

生間流式法秘書抜萃 - ページ 73

ページ: 73

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【右丁】 より伝ふる式事の様にいふものあれども古は更に右様の 事はなき也心得違をなすべからず  犬張子に俗説多しといへども取に足らず犬は元来魔障  を退くるもの也故に紫宸殿に狛犬を置かれ所々之神社  之前にも狛犬を置かるこれ皆悪魔を退くる為に置かる  るもの也小児誕生之時も小児之傍に犬張子を置き犬張  子なき時は小児之額に犬之字をかく婚礼之時犬張子を  用ゆるも右之訳によりて也然るに婚礼之時用ゆる犬張  子に限り種々の説をなすは犬張子之主意を知らざるも  の也笑ふべき事なり古書に宿直之犬と書きあるはこ  の犬張子の事也犬張子の中ヘは御守などを入れるもの 【左丁】  なり       翌朝祝儀及使者之事 手掛及ひ式三献を法之如く済し夫婦に饗応あるべし嫁君 は早朝に里方両親へ使者を以て滞りなく相済し旨を申遣 はさるべし遠路ならば文にてこま〴〵と申遣はさるもの也 聟君之親よりも表向きの使者を以て同様に申遣すものな り嫁君の両親よりも聟君之両親へ歓之使者を立らるゝも の也表向の使者は双方より老女を遣すこれを女房の使と云 此使者へ絹などを給はるもの也と法之如くゆひ伝ふれど も法にあらざるゆへ時宜にまかさるべし  俗に部屋見舞といふ事ありこれは中人以下の事なり心