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【右丁】
一家中へ相応の進物あるべし右は嫁君の父親参る時刻よ
り前に使者を以て贈られ其時何の刻参上と案内いたし置
くべし扨嫁君の父親参らるれば双方対面之上にて手掛よ
り式三献之次第を聟入之時の如くなすべし此時は嫁君之
父親と聟君之父親と聟君と三人着座之盃なり
三人着座三献之次第之事
初献は嫁君の親よりはじめ聟君之親へ聟君之親三献のみ
て其盃を聟君へ聟君三献飲みて其盃を納む二献目は聟君
之親よりはじめ嫁君之親へ嫁君之親三献のみて其盃を聟
君へ聟君三献のみて其盃を納む三献目は聟君よりはじめ
嫁君之親へ嫁君之親三献のみて聟君之親へ聟君之親三献
【左丁】
のみて納め夫より相応の饗応をなす也右相済みて後。奥に
て嫁君之親と聟君之母親と対面之上にて盃事あるべし右
等の事は尤も媒人より兼て双方へ申合せ置くべき事也
右は引渡に盃を組合せ置き面々へ据ゑたる仕方也此時
は酌人三方を持ちいで盃の請取渡をなすべし酌人。加へ
の勤め様は婚礼之時とかはりたる事なし
御厨子黒棚之事
飾り様に習あり指図は大上臈これをなし中老これを飾る
七ツ目迄は日々飾り様をかへる也当日より三ツ目迄はこ
れを仮粧之間に置くべし飾る品にいろ〳〵ありといへども
陽に近き道具は御厨子に陰に近き道具は黒棚に飾るべし