翻刻
【右丁】
て水につけおき引あげてしぼり細(こまか)にきざみ飯(めし)の
じや〳〵する時分(じぶん)上におき塩(しほ)も程(ほど)よく入て暫(しばら)く
熟(むま)しおきうつす時かきまぜて食(しよく)すべし
○芋(いも)の葉飯(はめし)
芋(いも)の葉(は)を生(なま)にて刻(きざ)み蔭干(かげぼし)にしてよく干上(ほしあげ)たる
を茹(ゆで)て水に一夜(いちや)つけおき右/大根葉飯(たいこんばめし)と同(おな)じ様(やう)
にたきて食(しよく)すべし
○蜀黍餅(とうきひもち) 関東(くわんとう)にてはもろこしと云
何国(いづく)の農家(のうか)にても蜀黍(たうきび)を少々(せう〳〵)づゝは作(つく)りて餅(もち)
【右丁左下枠外】天保 六
【左丁】
だんご抔(など)にして食するなり予(われ)あるとし田家(でんか)に泊(とま)
りしに。右/蜀黍(たうきび)を粉(こ)に挽(ひき)餅粉(あん)のかはりにさつま
薯(いも)を厚(あつ)サ七八分に切(きり)きびの粉(こ)を団子(だんご)のごとくに
こね。右のいもをつゝみ。まんぢうのごとくなして。鍋(なべ)の
底(そこ)にこげ付(つか)ざるやうに麦藁(むきわら)をしき其上にならべ
又わらをしきてならべ〳〵して。水をいれ焚(たき)て煮(にえ)た
りと思ふ頃(ころ)おろして水をさり椀(わん)にもりて喰(くは)せたり
蒸籠(せいろう)にてむしなばなほ風味(ふうみ)よしといへり。此理(このり)
をもつて粉屋(こや)にてうどん粉(こ)の下直(げしき)なる三ばん