翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 10

ページ: 10

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のすけがよみけるに。じやうのこはくも今までつきて きても〳〵おのれめは。此年月なやましとほしきめに あわせたよな。早々出て行べし。うろたへて永居(なかい)せ ば。目(め)に/物(もの)見せてくれぬべし。今(いま)より/後(のち)は福(ふく)の神(かみ)さま 御来臨(ごらいりん)有べしと。勇(いさみ)にいさんで申時。貧乏神(びんぼうかみ)立(たち)とまり。 ふりかへりて申やう。さのみよろこび給ふなよ。世上の貧(ひん) 者(しや)には。われらごときのものどもが一人二人つきそへども。 御/身(み)の肩(かた)は住(すみ)よくて。何人(なんにん)と云/限(かぎ)りなく。乗移(のりうつ)り住 故(ゆへ)に。我居/所(ところ)をせきおとされ。かくのごとくに落(ほと)【「をと」の誤ヵ】し 也。跡(あと)にゆだんは成(なる)まじきと。云かと思へばうせにけり。竹 斎/是(これ)をきくよりも。さてもにくき云(いゝ)事かな。さり ながらまづ一つ宛(づゝ)も貧(ひん)乏 神(かみ)の。立退こそは心地(こゝち)よけ れ。次第に失(うせ)なん其後は。福の御/神(かみ)ならで。外に誰(たれ)か侍ら んと申さるれば。にらみのすけ承(うけたまは)り。御尤/至極(しごく)さりながら 竹三郎さまを。男(おとこ)やもめにて御そだて給はん事成がた かるべし。其(その)上四十二の二つ子は世(よ)上ともに忌事なれは重 て奥様御むかへ給ふまでは御/舅(しうと)の御方へ。預(あつけ)おかれは可(へく)然(しかる) 候はんと申ければ。ともかくも汝(なんぢ)はからい候へと申さるゝ。 にらみのすけ承(うけたまは)り。それがしよきやうに仕侍らんとて。 竹三郎をいたきて。舅(しうと)の宅(たく)へ参りける  第三 竹三郎/成人(せいじん)志/学(がく)之事     名にふしんして機嫌(きげん)そこなふ