翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 20

ページ: 20

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べし。いさ参らんとて参りしが。程なく御山のふもと につく。あゆみをはこぶもろ人の。いしやうはこふく餅(もち) うり共。そでやこづまに取つきて。是めさらんせと口 口に。いふやしめなはひきまはす。瀧のひゞきはたか すへ松。まつもろともに旦那(たんな)の。ぼくさいはんじやう目 玉そくさい。延命散(ゑんめいさん)も二王門。爰ぞ本道の医師(いし)の きざはし打あかり。御宝前にも成しかば。我身に しやうがみたかりし故。いろめく人にわに口をあうん と云程うちならし心しづかにきねんして下向道(けこうだう)に もおもむけは。爰に人あまた立こぞれり。何事や らんと木斎も。あゆみをとめて見てあれば大和哥 に同年程の男のかしら惣結(そうゆい)にしたるが。しぶかみを ひろげ敷て。うしろには古屏風(ふるびやうぶ)に。新酒一石/価(あたい)銭金 と。代待の大文字書たるを立。太平記の評判を読(よむ) にてぞ侍りける。其口/拍子(びやうし)。古(ふる)むぢなの/弁舌(べんぜつ)。穴(あな)のち ゑを。あらはしたるともいつつべし。折ふし天王寺にて 上宮太子の未来記(みらいき)を楠正成(くすのきまさしげ)披見(ひけん)して。世の治乱(ちらん)を 考(かんが)へける。其巻の評判(ひやうばん)也。是を木斎つく〳〵ときゝ 正成(まさしげ)の知略(ちりやく)にて。偽(ぎ)書を作(つくり)納置(おさめほき)。諸人に信(しん)をとらし め給ふと。云所に心を付。誠に是こそ今とても。有べ きはかりことぞと打うなづきひとへに明王の御おし へと。跡ふりかへり礼拝(らいはい)して。急(いそき)我屋に立かへり。或筆(あるひつ)