翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 26

ページ: 26

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き手(て)を出し脈(みやく)を見するに。とくと取(とり)て後。側(そば) から何(なに)わづらひにて候やらんと。病症を尋ければ。 是(これ)はかたがひもなく。御/身持(みもち)にて侍らんと云(いふ)。側 の人きゝていやそれは児小姓(こごしやう)にて御座候といへは うろたへぬふりして。それならば。大べんがけつす べしと云(いふ)。いやくだりますといへば。男半山産(不とこはんざん)とて。有(ある) 病症(びやうしやう)に候と云(いゝ)て。手持(てもち)なふして立(たち)かへる所(ところ)へ。肩(かた)で 息(いきいき)をつぎてかけ来るもの有。見ればとなり町 の。いづみやうでつち。才助(さいすけ)なり。漸々(やう〳〵)といきを志づめて申 やう御/宿(やど)へ参(まい)りましたれば。さくらだ筋(すじ)の御/屋敷(やしき) へ御/出(いで)なされ候と。申さるゝによつて。是(これ)へかけ来り候 だんなも川ての外(ほか)に/相煩(あいわつら)ひ候/故(ゆへ)。もくあんさまに 御めにかけ候へば。ごきけんにのらぬとて。御薬くださ れず。ちやはんさまは。われはしらぬと仰らるゝ。はやし きりに取徒め申候。御出くだされ候やうにと。内方(ないはう) 申こされましたとなきごへかりなりて申/程(ほと)に心得 たりとて。彼宅(かのたく)へ行ければ。ていしゆ頭痛(づつう)しはら はりて。横(よこ)に伏(ふす)事ならず。女房にうしろよりいたれ て居(ゐ)たり。木斎麁相(不くさいそそう)なれば。左の/脈(みやく)は病人(びやうにん)の手(て)。 右(みぎ)のみやくは。抱(かゝへ)て居(い)り女ぼうのみやく取(とり)て。左右(さゆう)の脈 大尓/相違(そうい)せりくすりつかはす事。成まじきと云/側(そば) なるもの申/様先程(やうさきほと)より。是(これ)から見(み)申候に。一/方(はう)は病(びやう)人