翻刻
第十 寸白(すんはく)之むし下(くだ)す事
舟人(ふなびと)のすゑづなの養生(やうじやう)
第十一 病(やまひ)は気(き)より生(しやう)する事
療治(りやうじ)きてんの糸(いと)も賢(かしこ)し
第十二 二 番(ばん)つゞき鸚鵡(あふむ)小町(こまち)之事
よき仕合(しあわせ)■【にヵ】妻(つま)もこもれり
木斎咄医者評判(ぼくさいはなしいしやひやうはん) 一
第一 竹斎(ちくさい)四十二の二つ子(こ)持(もつ)事
栄(さかへ)はびこる子の竹三郎
呉竹(くれたけ)のすぐなる御代に逢(あい)ぬれば。藪医師(やぶぐすし)まで頼母(たのも)しきかなと。
読(よみ)ける哥の主(ぬし)は誰(た)そ。忝(かたじけなく)もへんじやくや。耆婆(ぎば)にもまさか【るヵ】竹斎を。
しらぬ人こそ哀(あわれ)成けりと。思ふ心を先(さき)立て。寛(ゆたか)に永(なか)き年の比。
武陽(ぶやう)に下(くだ)り芝辺の。海士(あま)のとまやにともねして。芝人に
のみそなれ衣。かたしく袖の夜をかさね。竹の園生(そのを)の末
葉(ば)までも。人間のたね取あげて見てあれば。しかも男子
を儲(もふけ)たり。かならずしも〳〵兼好(けんかう)には御沙汰なし。四十(よそじ)にあまる
一つ文字。初て持し子となれは。手の内の玉。一/枝(し)の花と寵(てう)