翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 64

ページ: 64

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かえぬかえぬは。大/事(じ)の事。医師の評判▢ても。見だりに 云かたし況(いわん)や白人の。むさと云は大切(たいせつ)の事也/害(かい)に成 事おほし。然る故に。大/名高家(みやうかうけ)の御煩には。いしや がおほくあつまりて。口々に利口(りこう)を云にまよふて 歴々の大医の薬なれ共。船頭(せんたう)がおほき舟の 上へのほると云かことしと。いわれければ。梶右(かじへ)/聞(きく) て。船頭の御たとへ。ちと耳にかゝり申也。さて又 よく〳〵思ひめくらし候に。いしや衆は。人をたすけた まふわざなれば。後生(ごしやう)はよかるべしとそんし候と いへは。木斎申さるゝは。いやとよさあるまし。われ らこときの下手は人をおほくころすゆへに無間地(むけんち) こくへとんふりと落(おつ)へし後生(ごしやう)はかくのことく有へけれ とも。此世にては切々(せつ〳〵)仏(ほとけ)二/体(たい)に成事有。いかんとな れは。かろき風気にてもよくすれは。病家にて は生薬師(いきやくし)と云さて程過(ほとすき)ては。いしやの恩(おん)をわすれ て。尻(しり)くらゑ。くわんおんになる也。惣(そうし)而/病家(びやうか)に。誤(あやまる) 事/多(おほ)し。わつらひていしやをたのまは。食事其外(しよくしそのほか) 何にても。いしやのさしつしたひにすべし薬と養 性(しやう)とは。車(くるま)の両輪(りやうわ)のことくし。いかに薬を用ても養 性かあしくは。病か愈べきか。薬の批判(ひはん)はする物なれ とも養性のあしきは。かくすがおほし。養性がなら すは。薬を用ても無益(むやく)也。第一▢のため第二いしや