翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 71

ページ: 71

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弟子(でし)は初から吟味し。小/僧(ぞう)から中年迄は。諸宗の出(しゆつ)家 衆(しう)のごとく医道(いどう)の法問(ほうもん)にて。高下を吟味し。もはや 療治させても。くるしかるまじきと。思ふ程を見付 てゆるしを出て療治させばよかるべし。然に大/成(せい) 論(ろん)の文字よみも。するかせぬかにて。はやりやうぢ してまぐれあたりを鼻(はな)にあて。上手ぶりをして は。いかで上手が出来候はんや。又/福(ふく)右衛門問ふ。医道 に正(しやう)法と邪/法(ほう)と候や。木斎/答(こたへ)て正邪なくて不_レ叶 事也その正法と云は。すへの見へぬ。あやうきひたる 事をせず。薬にも上薬をつかひ我心に省(かへり)見て も精/力(りき)一つはいに。療治するを云べし。邪法といふは 病人の。すへはともかくもあれ。腹(はら)一はいに。薬のつよ き療治して。剰(あまつさへ)薬に念をも不_レ入。病人をも みくしやにして。人にわたすなどを云べし。されば 病人にまなこを付て療治すると。我利/慾(よく)と 名/聞(もん)にばかり。眼(まなこ)を付て。りやうぢするとのわけ也 いづれもよくいたしたしとなれ共眼の付様にて 人の害(がい)に成が有べし。病人は的(まと)のごとし。大的も小 的も有べし。的の大小は。誰(だれ)も見わけべけれ共病 人は見にくし。人目に軽(かろ)く見へて。おもきか有。当 分はおもく見へ甚(はなはだ)しけれ共。なをるとなれは。愈 案(やす)きも有。いしやは射(い)手のごとし。弓と矢とは