翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 72

ページ: 72

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薬と同三寸の為(かり)金は。上手とても矢毎(やごと)があたらんや 五尺八寸の村は。下手とてもおほくあたるべし。風気 のかろきに。敗毒散参蘇飲(はいどくさんぢんそいん)用て兪(いゆ)るは。上/手(す)も 下手もかわりなし。くすりが正/直(しき)なればなり幾(いく)人 なをすとても。さのみ手/柄(から)と云がたし。一人二人にて も手柄なるも有べし。大方あたり矢計かそへて はつれ矢の合点(かつてん)なし。上手の射(い)る矢は。中ぬやう にても。的はさのみ遠(とを)くまじ。下手の矢は。あたる やうにても。はづるゝ程(ほと)にては。大あづちもこへべし 下手の無理成りやうぢは。家の柱根(はしらね)を。引切ることし ゑん板より下なれば。切もきらぬも。更(さら)に不(ず)_レ見(みへ) 後日に大風が。地/震(しん)の時はしれなん。其ごとくに かさねての煩之時に至て。右の害の出るも有べし それは中々。少々の知恵(ちゑ)にては。見へかたからん薬(やく) 毒なくてかなふまじ。范氏(はんし)が説(せつ)に。下手のくすりを のまぬは。中の医者に。かゝりたるかごとし薬か害(がい)に ならねは也と。類経(るいきやう)の註(ちう)にも見ゑたりと。辻談(つじだん) 義のことくとかれければ。福右衛門も梶(かじ)右衛門も。頭(づ)を さげちやうもんして。日本/無双(むさう)之いしや殿かな。典(てん)薬 の頭(かみ)に。なられぬ過去(くわこ)のしゆくゑんの。つたなさよとぞかんしける  第十二 二番つゞき鸚鵡小町(おふむこまち)之事      よきしあはせに。妻(つま)もこもれり