翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

木斎咄医者評判 5巻 - 翻刻

木斎咄医者評判 5巻 - ページ 78

ページ: 78

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て。其後/娘(むすめ)のあらましをかたりければ。木斎つく〴〵と きゝ。様子を見侍らば。何とぞ思案(しあん)も侍りなんと申 せば。恥(はづ)べきにもあらずとて。是を見せけるに。其な りかたちは有て。うすやうの紙のことくにて。上/皮(かわ)ばかり はりふさげて有。木斎とくと見て先その身の。容(よう) 顔美麗(がんびれい)なるに。ぬれこみければ何とぞすべき やう有べきと。工夫(くふう)を費(つい)やして申やう。いかにも療(りやう) 治(じ)なるべき事に候。是/平愈(へいゆ)いたさせ侍らは。御/息女(そくじよ) を我妻(わがつま)に給るべきやといへば。給にもおよはず 参らすべし。其上/外(ほか)に子も侍らねば。我一せき をゆづり申さんとて。手形(てかた)を認(したゝめ)わたさるゝ。木斎御 侍(さふらい)の事なれば。なにしに御ことばのりがい申べきや 御/手形(てがた)にも及侍らぬと云ながらも以後の為(ため)と思ひ 手形を取て。ふところに押入(おしいれ)さておてるにむかひ て申さるゝは。たとへばりやうじにて。つよくいたみ候とも くやみたまふまじやとありし時。おてるどのいわさん すは。かくあさましき因果(いんぐわ)にては。命ながらへても。ゑきな くおもひ侍れば立所(たちところ)にうせはて候とも。少もうらみ 侍らず。いかやうになりとも。御心のまゝに。御りやうじなされ くだされ候へとまことに余儀(よぎ)なく申さるれば。木斎き かれて御尤の御事也。さりながら昔(むかし)もさるためし有/壒嚢(あいるふ) 鈔云医師采女正盛親(せういわくいしたねめのかみもりちか)が許(もと)へ。十七八ばかりなる女