キリシタン関連史料を翻刻

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[キリシタン遺物図] - 翻刻

[キリシタン遺物図] - ページ 28

ページ: 28

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【右丁】 一古書翰の外に示諭する所は出しまより本船へ往来の節 懇(本ノマヽ)にお  ゐて立会通詞より差紙を与へたる其差紙なくして往へからす  船より来るにも同前也是二本船の長たるものは水夫に至る迄堅く  制し在津中たとへ洗浴の事たりとも其断なくして船より下  すへからす勿論船より舟に游泳する事をゆるさす且思ふに海水  時により邪気ありて是にあたるものは即時に全体漂縮もの  成故に溺死するもの多くあり尚(本ノマヽ)るとは咎へし 一火災の事度々怠なく心を付酒宴放逸の振舞有へからす惣而  出島中遊行の間も不沙汰あるへからす若見聞に及はゝ慇懃に是  を宥め是を諌めて異見を加へし夜に入食事の後鐘をうちなら  さは其時を限り燈を消し再ひ燈さる様に心を用ゆへし 一諸事心を附て仮初にも日本人に対し不行義なすへからす本船  にては掃除の塵芥を捨るにも其心得を成へし又は水つきの水をも 【左丁】  番船等に放水すへからす是等の事によりても日本人の心を少も痛  さる様にすへし不慮の難を脱れんかため也殊更に稠敷制する  所は出島中船中とも私に隠し商をすへからす先年も露顕に及へ  り欠所なり犯の輩あらは其人を撰はす法令の通り咬𠺕吧にて処  罪科者也 一食用にもならさる鳥獣を殺へからす犯の輩あらは可処罪科之由日  本国一統に制令ありて異国人も同しく可守との事先年  台命ありて各その難に遇さる様に思慮すへし右條々正しく相守へし  若犯の輩あらは其人を撰はす罪す各思慮して其失に過さらんかた  め出島中船中ともに壁書して示諭するものなり   日本国中長崎    館内支配甲比丹     年月日           名印