翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 107

ページ: 107

翻刻

 墜(きん)になりて痛(いたみ) 甚(はなはだ)しく堪(たへ)かぬるに煎服(せんふく)して妙々  なり 一 榧実(かや) 五痔(ごぢ)を治(ぢ)し寸白虫(すんはくちう)に用(もち)ゆ咳嗽(がいそう)を治(ぢ)し白(ひやく)  濁(だく)をやむ小便(せうべん)頻数(ひんさう)に用てよし小児(せうに)五疳(ごかん)の薬中(やくちう)  に入て能(よく)疳(かん)虫を消(しやう)す 一 無花菓(いちゞく) 咽喉(のんど)痛(いたむ)に用てよし酒毒(しゆどく)を解(げ)す○五痔(ごぢ)  腫痛(しゆつう)に実(み)を喰(くら)ひ且(かつ)実(み)も葉(は)もともにせんじて頻(しきり)  に薫(くん)じ洗(あら)へば妙に治(ぢ)するなり 一 梨(なし) 風熱(ふうねつ)咳嗽(がいそう)をやめ痰(たん)を消(しやう)し火(ひ)を降(くだ)し瘡毒(そうどく)酒(しゆ)  毒(どく)を解(げ)し小便(せうべん)を通(つう)ず○湯火傷(やけど)にぬり付(つけ)て痛(いたみ)を  やめ爛(たゞ)れず○赤目(あかきめ)弩肉(どにく)あるに黄連(わうれん)の末(まつ)絹(きぬ)につ  つみ梨(なし)の汁(しる)をしぼり其(その)汁(しる)に付(つけ)て眼中(かんちう)にしほり  こめは能(よく)弩肉(どにく)をとる事 神(しん)の如(ごと)し○時気(じき)咳嗽(がいそう)  の軽症(けいしやう)には梨子(なし)をとり湿紙(しつし)に包(つゝ)み熱灰(あつばい)の中(うち)に  入れてつゝみ焼(やき)にし喰(くら)ふて甚(はなはだ)妙なり 一 杏子(かんず) 欬逆(かいぎやく)上気(ぜうき)咽(のんど)痺(ふさかる)を治(ぢ)す心肺(しんはい)を潤(うるほ)し声(こゑ)を  出(いだ)す小児(せうに)妊婦(にんふ)は食ふ事なかれ 一 梅実(むめ) 熱(ねつ)を除(のぞ)き煩悶(はんもん)を解(げ)し気(き)を降(くだ)し心(しん)をやす  んず○梅干(むめぼし)に作(つく)りたるは穢悪(えあく)不祥(ふじやう)の気(き)を抜(はら)ふ  正月元旦に茶(ちや)に点(てん)して服(ふ )するも此意(このこゝろ)なり病(びやう)人