翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 108

ページ: 108

翻刻

 に食せしむるは少(すこ)しく水(みづ)につけ塩気(しほけ)を出(いだ)しさ  とうをかけて喰しむれば諸病(しよびやう)に害(かい)なし○煎茶(せんちや)  に梅干( めぼし)を入(いれ)て暫(しはら)くせんじて用ゆるを茶梅湯(さはいとう)と  名付(なつく)く飲食(いんしよく)不進(すゝまず)胸膈(けうかく)痞悶(ひもん)するに用て能(よく)ひらく  ものなり 一 棗(なつめ) 生棗(なまなつめ)は多(おゝ)く食ふべからす大棗(たいそう)晒(さら)し乾(かはか)した  るをいふ脾気(ひき)を養(やしな)ひ胃気(いき)を平(たいら)かにし中(うち)を補(おぎな)ひ  気(き)をまし心肺(しんはい)を潤(うるほ)し嗽(そう)をやむ諸(しよ)薬(やく)中(ちう)に入りて  栄衛(ゑひゑ)を調和(てうくわ)するの良薬(りやうやく)なり○愚按(ぐあん)するに宋(そう)元(げん)  の比(ころ)はいづれ大棗は菓子(くわし)の代(かは)りに諸家(しよけ)にたく  わへありし物(もの)とみへたり故(ゆへ)に諸方書の方後(ほうご)に  生姜(せうが)大棗をしるして病家(びやうか)より是(これ)を入(い)ると見へ  たり是(これ)を以(もつ)て見るときは薬食(やくしよく)たるを以(もつ)て小児(せうに)  なとの平食(へいしよく)としたるものと思はるなり 一 蜜柑(みかん) 肺(はい)を潤(うるほ)し消渇(せうかつ)をやめ胃(い)をひらき胸中(けうちう)を  を利(り)す酒毒(しゆどく)を解(げ)し酒渇(しゆかつ)を消(せう)す○傷風(しやうふう)咳嗽(がいそう)つよ  き症(しやう)に皮肉(ひにく)共(とも)に火中(くわちう)に入れてつゝみやきにし  て熱(ねつ)煎茶(せんちや)の内(うち)に入れ再(ふたゝ)ひ煮(に)て食(しよく)し汁(しる)を飲とき  は甚(はなはだ)しるしあり 一 石榴(ざくろ) 咽(のんど)渇(かわき)を潤(うるほ)し赤白(しやくひやく)痢病(りびやう)腹痛(ふくつう)に用ゆ崩漏(るうち)帯(こし)