翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 18

ページ: 18

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 しなひて陽気(やうき)を折(くじ)かぬやうにいたし冷物(れいふつ)を食(くら)  はすして脾胃(ひい)の気を順らし腹内(ふくなひ)を損(そん)ぜぬやう  に心得べし秋(あき)は初(はじ)めの程(ほど)は陽気 収(おさ)まらんとす  る勢(いきほ)ひにて湿熱(しつねつ)の気 甚(はなはだ)しく別(べつ)して堪(たへ)かたし故  に世上(せぜう)に病(やまひ)盛(さか)んに行(おこなは)るゝ時なり謹(つゝし)んて保養に  心を用ひみたりに生(なま)なるもの冷(ひへ)たるものを食はす涼風を  取過(とりすこ)さぬやうにすへし梧桐(きり)の一 葉(は)落初てより  少し冷気を催し天地(てんち)収斂(しうれん)の時節になれは専ら  心気(しんき)をはせつかはぬやうにして肺気(はいき)を収(おさ)めす  べて逆上(ぎやくじやう)すへき所作(しよさ)をせぬ心得にすへし冬(ふゆ)は  万物(ばんぶつ)伏蔵(ふくそう)の時節(じせつ)なれは別して風寒をさけ蟄伏(ちつふく)  するの心得にして漫(みだ)りに陽気(やうき)を動(うごか)す事なかれ  あまり暖(だん)をとり過て火炉(こたつ)にあたり汗(あせ)なとする  事大に忌べき事なり尤 腎気(じんき)を動す事冬月はふ  かく禁すへし夜中火炉に寐(ね)る事は大に気(き)を内  消して害あり上部に病ある人は盲聾(めくらつんぼ)に至る事  もあり大に恐るへし老人(ろうじん)なと陽気(やうき)乏(とぼ)しくして  冷(ひへ)にたへかね熟寐(ねいる)事なりかたきやうならは別  に火桶(ひおけ)の類に少(すこし)火(ひ)を設けて脚(あし)の辺に置へし是  は害なし若きものは寐る前にしはらく火炉(こたつ)に