翻刻!江戸の医療と養生

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養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 28

ページ: 28

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 れは其効立がたし 一 鍼(はり)を行ふの前には是非(ぜひ)按腹(あんふく)をゆるりと行(おこな)はし  むべし是 鍼科(しんくは)の者は大抵(たいてい)心得居る事なれとも  按循(あんしゆん)して気血めぐらされは針しても効なし病  をうつし其気を致事あたはす是大切の事也 一 毫針(ほそきはり)を受て針(はり)腹(ふく)中に入りて少しつゝいたみ腹中  の積塊(しやくくわい)なとに能(よく)徹(てつ)して針先はくり〳〵と腹(ふく)中に  ありて引ぱるやうに覚(おぼ)ゆるは決而(けつして)効(こう)ある針也  またいかに妙(めう)手なりとて皮をきるをも覚へず  針(はり)腹中に入りたるも病人はしらさるやうなる  は功なしまた始より痛みて始終(しじう)たへかたきや  うなるは下手(へた)にして病(やまひ)を動(うごか)し気(き)を損(そん)して悪(あく)と  しるへし 一 腹(はら)は鍼(はり)の宜しき所 背(せなか)は灸の宜しき所と定(さだ)むる  は中 世(せ)以来の通論(つうろん)なり尤 背部(はゐふ)には禁(きん)する所も  多くあれは先は粗工(そこう)は恐れてせぬがよし腹部  は忌(いむ)所も少なければ各別(かくべつ)害(かい)なかるべし妙手の  試効(しかう)ある輩(ともがら)にいたりては其病に応(おう)する孔穴(こうけつ)を  尋ねて腹背(ふくはい)の差別(さへつ)あるべからす 一針を用ゆる浅深(せんしん)の事 内経(だいきやう)以来 種々(しな〴〵)の説あり諸