翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 30

ページ: 30

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 を刺(さし)てとるべしすこしにても遅(おそ)きときは叶(かな)ふ  べからす大人にては痧毒(しやどく)とて瘀血(おけつ)によりて種(しな)  々(  〴〵)の異症(いしやう)を生する事あり是は医人の診察(しんさつ)あら  されは弁(わきま)へかたけれとも俗中(ぞくちう)に早肩癖(はやけんへき)といふ  症(しやう)あり是は丹毒(はやくさ)と同し様なる症にて肩(かた)さきへ  紫黒(しこく)の瘀血(おけつ)寄(より)たるなり是又 過急(くわきう)に刺(さゝ)ざる時は  命を失(うしな)ふにいたる是も医人の入来(しゆらい)遅(おそ)けれは卒(そつ)  死(し)す故に俗人にても心得置急に肩先(かたさき)の毒色(とくしよく)を  見て剃刀(かみそり)にてもさして瘀血(おけつ)をとるべし右(みさ)【ルビ「みぎ」の誤り】等(ら)の  事は俗中(ぞくちう)にも心得居されはならぬ事なれは兼  て三稜針(さんりやうしん)らんせいたの類はたくわへ置度品也 一近来何にても出血して万病(まんびやう)を治すると云 医流(いりう)  あり俗人も是を頼(たの)んて効ある事あれは虚実(きよじつ)に  拘(かゝは)らす何にても出血する事あり是大なる僻(ひ)か  事なり其病に応(おう)せさる人はいたつらに真血(しんけつ)を  奪(うば)ひて真気(しんき)を損(そん)するの費(ついへ)多し全体出血はせす  とも済(すくふ)べき病ならは先はせぬかよし致し付た  る人はいさゝかの事にても出血して終には癖(くせ)  になりて止かたきものなり 一/導引(とういん)按蹻(あんきやう)の術(じゆつ)の事は古へより気を順らす最第(さいたい)