翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション2

養生録 - 翻刻

養生録 - ページ 40

ページ: 40

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 によしとす然(しかれ)れとも日灸(ひぎう)なとする人はいつにて  も苦(くる)しからす人により毎朝(まいてう)足(あし)部の灸(きう)なとする  者(もの)あり是等(これら)は朝(あさ)にても宜(よろ)しかるへし然(しか)れとも  急卒(きうそつ)の病 臨時(りんじ)の事(こと)にいたりては日月(じつげつ)陰晴(いんせい)のき  らひなく何時(なんどき)にても灸(きう)すべし 一 俗説(ぞくせつ)に土用(どよう)寒中(かんちう)に灸(きう)を忌(いむ)と云(いふ)ことあり決而(けつして)用(もち)  ゆべからすしかし暑寒(しよかん)ともに其(その)気(き)至(いたつ)てはげし  き時は堪(たへ)がたきものゆへにかく恐(おそ)れたるもの  なり愚(ぐ)按(あん)するに暑寒(しよかん)には病(やまひ)の動(うこ)くときなれは  別(べつ)して灸(きう)して防(ふせ)くべき事(こと)なり又二月八月とも  二日やいとゝいふてすへる人あり是も必竟(ひつきやう)春秋(しゆんしう)  は其(その)気(き)はげしからす中分(ちうぶん)故(ゆへ)に時節(じせつ)宜(よろしき)にかなふ  を以て云たるなるへしなるほと此比(このころ)は灸(きう)して  心持(こゝろもち)も別(べつ)して宜(よろ)しき故(ゆへ)に先(まづ)二日にかきらす彼(ひ)  岸(がん)時分(じぶん)はすべて宜(よろ)しかるへきなり 一凡 灸(きう)するには先(まづ)上(かみ)をさきにして下(しも)に及(およ)ふへし  背(せなか)を先(さき)にして腹(はら)を後(のち)にすへし医学入門(いがくにうもん)【注】に春(はる)は  東(ひがし)に座(ざ)して西(にし)に向(むか)ふ夏(なつ)は南(みなみ)に座(ざ)して北(きた)に向(むか)ふ  秋は西(にし)に座(ざ)して東(ひがし)に向(むか)ふ冬(ふゆ)は北(きた)にざ(ざ)して南(みなみ)に  向(むか)ふといへりしかし是等(これら)の説(せつ)は勝手(かつて)に従(したが)ひい 【医学入門:中国・明代の李梴の著。】