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かるべし肩背(けんはい)の方(かた)度々(たび〳〵)灸(きう)して上部(じやうぶ)の陽気(やうき)をめ
くらすもよし但(たゞ)し月経(ぐわつけい)の通(つう)する節(せつ)と又 妊娠(にんしん)五(ご)
六(ろく)月の比(ころ)より後(のち)は忌(いむ)べし血中(けつちう)を動(うごか)して宜(よろ)しか
らす惣(そう)して湿熱(しつねつ)帯下(たいげ)諸(もろ〳〵)の血分(けつぶん)の雑症(ざつしやう)をあらは
す類(たぐひ)は宜(よろ)しからす
一 小児(せうに)初生(むまれたち)に灸(きう)する事(こと)先(まづ)は忌(いむ)べし俗中(ぞくちう)に臍帯(さいたい)落(おち)
て後(のち)直(す)ぐに灸(きう)する人あり是(これ)をよしとする説(せつ)あ
れとも愚(ぐ)は信(しん)ぜず其外(そのほか)二三 歳(さい)までの無智(むち)なる
孩児(こども)に無理(むり)に灸(きう)する事(こと)大(おゝひ)に驚(おどろか)して宜(よろ)しからぬ
事なり急卒(きうそつ)の病(やまひ)臨時(りんじ)の義(ぎ)は随分(ずいぶん)不苦(くるしからず)事なれ共(ども)
大抵(たいてい)六七 歳(さい)斗(はか)りにいたりて能(よく)熱(あつ)きと云(いふ)訳(わけ)をし
りたる小児(せうに)には用(もち)ひてよし然(しか)れとも無病(むびやう)の小(せう)
児(に)には灸(きう)に及(およ)ばす疳(かん)の気味(きみ)にてもある小児(せうに)な
どには随分(ずいぶん)其 症(しやう)に合(あい)たる灸(きう)してよししかし姑(こ)
息(そく)の愛(あい)とてしばらくの情(じやう)をしのびかね泣(なき)を止(やめ)
んとて数多(あまた)の灸糧(きうりやう)に餅(もち)まんぢう生菓(なまぐわし)の類をあ
たへて愛(あい)に溺(おほ)るゝは宜(よろ)しからす
一 灸穴(きうけつ)に本経(ほんけい)の定(さだま)れる穴処(けつしよ)の分(ぶん)は諸(もろ〳〵)鍼灸(しんきう)の書(しよ)に
委(くわ)しけれは医人(いじん)に頼(たの)みて点(てん)を乞(こふ)べし此外(このほか)に奇(き)
兪(ゆ)とて古人(こじん)より伝(つたへ)たる穴処(けつしよ)も数多(あまた)あり且(かつ)昔(むかし)よ