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り本朝(ほんてう)に和気(わけ)丹波(たんば)両家(りやうけ)の伝(つと)ふる灸点(きうてん)なとは多(おゝ)
く寸法(すんはう)を以(もつ)て点(てん)したる事(こと)も数多(あまた)あり華人(からびと)にも
四花六穴(しくわろくけつ)のごとき寸法(すんほう)にて伝(つた)へたる事おゝし
此法(このほう)簡便(かんべん)にして効験(しるし)もいちしるしきもの多(おゝ)け
れは是等(これら)の法(ほう)をゑらひて先年(せんねん)予(わか)名家灸選(めいかきうせん)と云(いふ)
書(しよ)をあらはせり効験(しるし)あるへき穴所(けつしよ)のみを勘考(かんかう)
して選(ゑら)みたる書(しよ)なり医人(いじん)に問(とひ)明(あきら)めて用べし
一 艾(もぐさ)をゑらふ事(こと)大切(たいせつ)にすべし先(まづ)もぐさはもへ草(くさ)
と云(いふ)和訓(わくん)にしていつれ人(ひと)に灸(きう)するには他草(たそう)の
及(およ)ふ所(ところ)にあらす日本(につほん)にては江州(こうしう)伊吹山(いぶきやま)の産(さん)す
る所(ところ)をとりてもみ抜(ぬき)といふて上品(じやうひん)とすしかし
本草(ほんざう)には海艾(かいがい)を上品(じやうひん)とす日本(につほん)にては淡路艾(あわちもぐさ)と
云(いふ)か海艾(かいがい)にして上品(じやうひん)なり去(さり)ながら製造(せいそう)委(くは)しか
らす故(ゆへ)に先(まづ)伊吹の産(さん)を以て今(いま)は上品とすべし
凡(およ)そ灸(きう)せんと欲(ほつ)する者(もの)は心(こゝろ)審諦(つまびらか)にして丁寧(ていねい)な
る気質(きしつ)手先(てさき)のきやう成(なる)人(ひと)をゑらんてすへしむ
るときは灸炷(きうちう)小麦(こむぎ)の大(おゝき)さなるひねり艾(もくさ)を用(もちひ)て
よし又 常例(じやうれい)の人にすへさするには切艾(きりもぐさ)を用(もち)ゆ
るは大小(だいせう)そろひて大(おゝひ)によし切艾(きりもぐさ)は自分(じぶん)作(つく)るを
もつて大(おゝひ)によしとす是(これ)を作(つく)るは艾(もぐさ)をとりすこ